里山への思い…
坂城盆地を取り囲む周囲の山並み、四季折々に変化を見せ自然の息吹を感じさせてくれる。
子どもの頃の思い出、毎日見る景色…一度は歩いてみたい「ふるさとの里山」です。
今、身近な自然の素晴らしさをもう一度「再発見」する時が来ています。
忘れ去られていた里山は、人の出入りが途絶え道は発れ、雑木は茂り、倒木に行く手を阻まれ、歩くことが困難な所さえあります。
かつては山林の手入れ、炭焼き、薪拾い、山莱取り、きのこ狩りなど私たちと共存してきた里山は、山としての鼓動を感じさせていました。
過去の息使いとは異なりますが、私たちを太古の昔から見守り、そして未来においても変わることのない坂城の里山、私たちが生あるうちに幾度となく触れてみたいものです。
坂城「再発見」…
里山の稜線や頂上から見る町内の景観は素晴らしいものがあります。いろいろな負度から眺める坂城盆地は、千曲川がゆったりと流れ、自然の園そのものを感じさせてくれます。
遠くを望めば北アルプスの雄大な峰、戸隠連峰、根子岳、烏帽子岳、八ヶ岳、浅間山そして日によっては富士山も望むことができます。
こんな身近にこんな素晴らしい白然があったのかと驚かされます。
私たちは今まで何を見てきたのかと、自分や社会や自然を「再発見」することができるに違いありません。
坂城ルネッサンスの取り組み
「故郷の山に向かいて言うことなし、故郷の山は美しきかな」…ふるさとの優しさ、自然のやすらぎ、人との交流など私たちの生活をもう一度見直す手段として、2004年から「坂城ルネッサンス」事業の一つとして「坂城の山に登ろう」をふれあい大学の中で取り組んできました。
すでに3回の講座を実施し大勢の参加をいただいています。参加者や里山愛好者から地域の里山をもっと身近なものとして、気軽に接したい…という多くの要望が寄せられました。
この「里山を歩こう」は、「坂城ルネッサンス」の取り組みや、そうしたふるさとの自然に思いをよせる方々の協力により作成されました。
この「里山を歩こう」を活用いただき、ふるさとの良さ、ふるさとの温かさを感じとっていただけれぱ幸いです。
「里山を歩く」を利用される前に…
- 本書は町内の里山を中心に、1日コースの設定で6コース設定し、山の概要ならびにコースガイド、アドバイスを掲載してあります。
町内の里山愛好者、林業委員、地元区の皆さんに歩いて調査をして頂きました。
一部整備されていない部分もあり、季節や台風等による大雨など、その時々により道の状況が変わりますので、経験者の方と一緒に行くことをお勧めします。 - 地図は町の1/25,OOOを活用しています。
赤の実線が登山道です。
赤の点線はここで紹介する以外の山道ですので、点線の山道を利用される場合は、事前に確認してください。
コースの時間は、おおよその目安です。
歩く速さは個人差や参加人数、天候などに左右されますので注意が必要です。
中高年向きの時間設定にしてあります。 - 車のマークは、車の行ける所を表示してあります。
一部駐車スペースもありますが車の大きさや台数に限りがありますので事前の確認が必要です。
林道は狭く急峻な場所、すれ違いができない場所等ありますので、事前に下見をしてください。 - 装備…里山といっても山歩きは天侯に左右されます。安易に考えずに、食糧(非常食を含む)、飲み水、雨具、地図、磁石、携帯電話は必需品です。(帽子、常備薬、ビニール袋、行動食としてアメ、チョコレートなど)
- 山歩きは思うより体力を消耗します。
出かける前から健康管理に努め体カトレーニング、ジョギングなど足腰の筋肉を鍛えておきましょう。
体調に異常があれば無理せずに、計画を延期したり、登山途中であれば引き返すことも大切です。 - 登山の適期は、積雪期、草木の繁茂期を除く時期ですが、コースの整備状況や、松茸山の営業時期などは避けた方がよいでしょう。
山歩きをより楽しむために…
- 山火事を絶対に起こさない。(出来るだけ火の使用には細心の注意をする)
- ごみを残さない。(必ず持ち帰る)
- 必要でない標識類等の設置や草木など採取したり傷をつけない。
- 登山予定(いつ、だれと、どこへ)を家族等に話してから出かけましょう。
(注)特に上記の点に注意をして楽しい山歩きに心掛けましょう。