⑩黒柏木
標高1,199m、和平高原真田町との境から五里ヶ峰山脈への最初の峰です。
この五里ヶ峰山脈は坂城地区の北側を抱くように連なり、和平高原の温和な環境をつくり上げています。
頂上で一休みして振り返ると遠くに根子岳、浅間山の噴煙を望むことができます。
⑪鏡台山
標高1,269.Om、緩やかで平らな峰をもち、頂上は緩やかな凹字状をしています。
三角点があり、坂城・真田・千曲三市町の境界点で、かつ坂城町の最北端の地です。
千曲市姨捨から見るとこの凹字状の峰から月が綺麗に上がるので、鏡台山と呼ばれ姨捨十三景の一つでもあります。
また眺望も素晴らしく北信五岳・北アルプスが一望できます。
⑫五里ヶ峰
標高1,094.4m、坂城町の北側に、ひときわ雄大に見える峰です。
林道更埴坂城線の尾根からは、作業道が頂上直下まで開通しています。山行にはまったく支障がありません。植林の間から坂城町が望めます。
山頂は千曲市に存在しますが、眺めは格別です。穂高連峰・槍ヶ岳を始め五竜岳・白馬岳など北アルプスの全貌が望めます。
⑲葛尾山
標高805.0m、坂城の北端、千曲市との境、五里ヶ峰から横吹に下る尾根の中間にある山で、山頂には葛尾城跡があります。
この城の築城の年代は不明ですが、南北朝時代頃、村上氏が坂城郷に移居以来、天文22年(1553)村上義清が没落するまで、使用した山城です。
頂上からは坂城町が一望でき、千曲の流れ、家並み、道路など時代の流れが感じとれる場所です。
⑭姫城跡
標高646m、北国街道の難所である横吹八丁の真上にある山城です。
近くには苅屋原の七不思議という町の伝説の「灯の松」と「比丘尼石」があります。
頂上は松林に覆われていますが、村上氏と武田氏との戦いの歴史を垣間見ることができます。
坂城神社(葛尾城跡登山口)
現在は、延喜式内坂城神社と呼ばれています。
天文元年(1532)村上義清居城鎮守の神領として社地の寄進を受けますが、天文22年(1553)武田信玄侵攻による葛尾城落の際、兵火にかかり焼失、その後武田信玄が祭祀の復興を図りました。
葛尾城跡への登山口となっています。
コースガイド
登山口(峠)から坂城小学校学有林の中を行きますが最初は急な登りです。
鏡台山は大きな円頂で冠着山からの観月で有名ですが、坂城側からは裾が広がった形のよい山に見えます。
笹平には林道が通じていて和平から車で行くことができ、千曲市森へと抜けられます。
五里ヶ峰へは、森林整備の作業道を登ります。
五里ヶ峰は小さな円頂。頂上からの町の眺めは素晴らしく千曲市が箱庭のように見えます。
勿論山岳展望にも優れ、…頸城アルプス、戸隠連峰、北アルプスが屏風のようです。
冠着山、大林山など千曲川対岸の山々も存在感が大きい。
夏から秋にかけては頂上の花も素晴らしい。
五里ヶ峰の山名の由来は、北国街道を通る旅人が「善光寺まであと五里」という意味だといいます。
葛尾城跡へは、歴史の道が何本も上がっています。
戦国時代の歴史を思いふるさとを見つめる格好の場所です。
アドバイス
黒柏木から鏡台山に向け急な下り坂があります。
ロープに添ってゆっくり下ります。
鏡台山と笹平の間は踏み跡が狭く、バラで手や衣類を傷めないよう注意が必要です。
笹平から五里ヶ峰は作業道ですが変化が少なくバテやすいので、アメなどの糖分と水分を補給して乗り切ります。
葛尾城跡への道はいずれも急で岩場もあり、つまずいたり、スリップしないように特に下りは注意しましょう。